サバ缶ダイエットについて

2013/08/05

ダイエット関連

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sakana

こんにちは! 今日の記事は、つい先日テレビで放送されたサバ缶ダイエットについてです。

テレビ放送によると、鯖に多く含まれるEPAが、 ダイエット効果のあるGLP-1というホルモンの分泌を促すというもの。

ホルモン関連の話は非常に難しいので書きにくいのですが、 時事ネタということで調べつつ書いていこうと思います。


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EPAとGLP-1について

EPAとはなんぞや

EPAとはエイコサペンタエン酸のことで、青魚に多く含まれる脂肪酸です。

またこのEPAは生理活性が強く、身体に様々な影響を与えています。

他にも「中性脂肪が気になる方の食品」として、 EPAを有効成分とする特定保健用食品もあります。

今までもその生理活性に注目され、様々な研究がされていたEPAですが、 今回のテレビ放送ではGLP-1の分泌を促ということでした。


GLP-1とはなんぞや

GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)とは、小腸から分泌されるホルモンで、インクレチンとも言われます。 主な作用は、インスリン分泌促進食欲抑制作用等があります。

インスリン(血糖を下げるホルモン)分泌促進=血糖を下げる効果を持つため、 糖尿病患者への薬への転用も期待されているホルモンです。

さて、テレビ放送中では、コイツが痩せるホルモンと紹介されていたわけですが・・・。うーん・・・非常に難しい話です。

まず、インスリン分泌促進効果についてですが、 インスリンは血糖を下げる時に、糖をグリコーゲンや中性脂肪に合成し血糖を下げます。

なのでインスリン分泌促進効果を持つからと言って、ダイエット効果があるとは言い切れません。 高血糖の改善効果はあると思いますが。

食欲抑制効果は、ダイエットには良い要因の一つではありますが、まあ野菜とか食べても 満腹中枢を刺激し食欲抑制効果を得られるので、その程度かなあ。

テレビ中では、サバ缶を多く食べている地域の人の肥満率が少ない、 などと言いつつ血液検査なんかもしていました。

しかし、他の因子を除去できていないため、研究の中では価値の低いものです。

こういったものを横断研究と言いますが、もしこの話が通用するなら、 「肥満率の低い日本人の主食は米である。よって米には肥満改善効果がある」 などと日本人が食べているもの全てに結びつけて話ができます。

サバ缶と肥満の関係を調べたいのなら、適当な対象者を選び、 その中で無作為にサバ缶を食べるグループ、それ以外を食べるグループを分け、 追跡し結果を見るような方法が必要です。

結論

ホルモン関連の話は非常に複雑で、どう作用しているかよくわからないものなので、 ダイエット効果がないとは言い切れません。

とはいえ、毎日サバ缶を食べるだけで痩せられるかというと・・・うーん。

バナナや納豆やらトマトやら、今までにも散々テレビ発で流行りましたが、 そういった食品たちの仲間かなー。

それだけで痩せるような劇的な効果は無いと思います。

もちろん普段肉類ばかりを食べていた人が主菜をサバ缶に変え、 結果的に摂取エネルギーも下がり、痩せるといったことは考えられますが・・・。

まあでも、サバ自体悪い食品ではないし、近年魚の摂取量が減っている事も考えると、 食べてみる事自体は良いと思います。

その際は、いつもの食事にサバ缶を追加するのではなく、いつもの主菜をサバ缶、サバ料理に変えるようにしましょう。

というかEPAならサプリメントでもいいのでは・・・。過剰症には注意が必要ですが。

自己紹介


とっぽ
高校で調理師科を卒業し、調理師免許を取得。管理栄養士学科を卒業し、管理栄養士免許・栄養教諭一種免許を取得しました。現在は都内某所の施設に勤務しています!どうぞよろしくお願い致します。

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