管理栄養士国家試験の勉強法について

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こんにちは!今日の記事は管理栄養士国家試験の勉強法についてです。

今年三月に実施された国家試験では、無事合格することができました。 管理栄養士免許取得を目指している方の中には、どのように勉強したら良いかわからない方もいると思うので、私が行っていた勉強法を書いていこうと思います。

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管理栄養士国家試験について

管理栄養士国家試験は、以下の9つの分野に分かれて出題されています。

  • 社会・環境と健康
  • 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
  • 食べ物と健康
  • 基礎栄養学
  • 応用栄養学
  • 栄養教育論
  • 臨床栄養学
  • 公衆栄養学
  • 給食経営管理論

それぞれの分野の内容は、深くまで問われる難問もありますが、基本的には基礎的なものが多いです。 覚える事がたくさんあり、勉強量自体は多いかもしれませんが、 化学等の基礎さえわかっていれば勉強内容自体は難しくはないと思います。

管理栄養士の国家試験受験資格を得るためには、管理栄養士養成施設(4年制大学、専門)を卒業するか、 栄養士免許を取得し実務経験を積む必要があります。

この二つでは今まで勉強してきた内容も違うでしょうし、勝手が違うと思いますが、 ひとまず私が行った管理栄養士養成校在学中の勉強法を書いて行こうと思います。


勉強の開始時期について

最初に勉強を開始する時期についてですが、 管理栄養養成施設は四年制であるため、四年目に本格的な勉強を始める方が多いと思います。

いつ勉強を始めれば間に合うかは、それまで培ってきた知識量によりますが、 四年生に実習や就職活動がある場合には、早めに勉強(四年に上ってすぐ等)を開始したほうが良思います。

実習や就職活動が残っている場合、その間は勉強に力が入らないと思います。 実習を行っていた場合、実習内容のまとめ等の提出があるでしょうし、 就職活動はどれだけの期間かかるかわかりません。 また、これらはかなり気疲れするので、勉強のモチベーションも上がらないと思われます。

受験勉強は三ヶ月前ぐらいから本気を出そうと思っても、就職が決まっていなくてなかなか身が入らない、 その時期に実習が入る、等の可能性があるため、余裕のあるうちに勉強しておいたほうが良いでしょう。


具体的な勉強法について

私が行った勉強法は、一言でいうと過去7年間分の過去問直です。 当時学校で、科目ごとの過去問が7年間分配布されたため7年間分です。

そこで、科目ごとに、[平成20年度問題を解き採点・直し→平成21年度問題を解き採点・直し→平成22年度問題を解き採点・直し]といったように繰り返し、最終的に平成27年度(当時の一番新しいの過去問)まで問題を解き、直していました。

問題でいうと、平成20年度の21~50、平成21年度の21~50、平成22年度の21~50……。 次に科目に移り、平成20年度の1~20、平成21年度の1~20……。 といった感じです。

実際にどのように行っていたかを詳しく書いていこうと思います。 まずは解答ですが、明確にわかる問題には正誤を書き、わからない場合は空白や?を書き込んでおきます

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21 ヒトの細胞に関する記述である。正しいのはどれか。一つ選べ
×(1) リソソームではATPの合成が行われる 
×(2) 細胞膜のリン脂質は、親水性部分が向き合って二重層を作る 
?(3) ゴルジ体では、遺伝情報の転写が行われる
?○(4) 滑面小胞体では、脂質の代謝が行われる
?(5) 細胞内液のNa+濃度は、細胞外液より高い
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1と2は、間違っていると思うが、345には自信がないという場合は、上記のようにつけます。この場合、345の三択まで問題を絞れているため、わからなくても1/3の確率で正解することができます。

国家試験は5問のうち、正解の一つが難しいという事も多いため、このように絞っていき正解を導き出すのが良いと思います。

問題の直しとは、先程の問題を例にすると、

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21 ヒトの細胞に関する記述である。正しいのはどれか。一つ選べ
(1) リソソームではATPの合成が行われる 
→リソソームは不要物の分解等を行う。ATP合成はミトコンドリア内で行う。
(2) 細胞膜のリン脂質は、親水性部分が向き合って二重層を作る 
→親水性ではなく、疎水性部分が向き合って作る
(3) ゴルジ体では、遺伝情報の転写が行われる 
→ゴルジ体ではたんぱく質の加工や修飾を行い、遺伝情報の転写は核内で行われる

(4) 滑面小胞体では、脂質の代謝が行われる
→正文。似たものとして、粗面小胞体ではたんぱく質の合成を行う
(5) 細胞内液のNa+濃度は、細胞外液より高い
→外液で高く、内液で低い。カリウム濃度は内液で高い
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といった感じです。こういった解説は、参考書の解説を読んだり、教科書で該当箇所を探したりする事で書き込んでいきます。

さらに重要なのは、問題文中、書いた解説中、読んだ参考書内にわからない言葉をなくすこです。 例えば、先ほどの問題中では、

  • リソソームとは何だろう、どこにあるんだろう、ATPはどんな物質だったか
  • リン脂質って何だろう、親水性、疎水性とは何だろう
  • 遺伝情報の転写ってどんなことをするんだろう
  • 滑面小胞体や粗面小胞体はどこにあるんだろう、他に働きはないだろうか
  • 細胞内液と外液ってつまりは何のことだろう

などなどです。上記の問題直しを行い、とりあえずわかったつもりになっていても、出てきた言葉の意味を理解していないと形が変わって出題された時に対応できなくなります。

例えば上記の問題はそこそこ出てくる問題ですが、平成27年では、

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ヒトの細胞小器官に関する記述である。正しいのはどれか。一つ選べ
(1)リソソームでは、グリコーゲンの合成が行われる
(2)滑面小胞体では、遺伝情報の転写が行われる
(3)粗面小胞体では、たんぱく質の合成が行われる
(4)ゴルジ体では、ATPの合成が行われる
(5)ミトコンドリアでは、糖新生が行われる
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他には、
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細胞小器官とそれらの機能の組み合わせである。正しいのはどれか
(1)ミトコンドリア------ATPを合成する
(2)粗面小胞体-------細胞骨格を構成する
(3)中心体-------------細胞質内の異物を分解処理する
(4)リソソーム---------たんぱく質合成の場となる
(5)ゴルジ装置------細胞分裂の際に染色体を移動させる
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このように形を変えて出題されます。

一回学んだだけでは忘れることもありますが、頻出問題はまた出てくるため、その際にまた覚え直すことができます。 忘却曲線なんて言葉がありますが、ちょうどそんな感じで複数回出題されるため覚えやすいです。

そしてある程度勉強が進めば、いちいち調べなくてもわかるようになるため、 解くスピードも上がり勉強効率も上がっていきます。

これらの勉強を科目ごとにとにかくひたすら繰り返します。 国家試験の出題は、形は変わりますが毎回出されるような問題も多く、過去問を繰り返す事で、 このあたりはよく出る、この問題は25年度にしか出てないな、等の感覚がつかめます。

さらに、科目ごとに勉強する事で、また出てきたのにわからなかった、等の弱点を把握しやすくなりますし、平成21年度では30問中7点しかとれなかったけど、平成24年度では15点、平成27年度では25点まで上がった、 等と成長も見られモチベーションの維持にも繋がります


知っておくべき基礎知識について

管理栄養士の国家試験において、重要なのは化学(生化学)だと私は思います。化学の知識としては、深いところまで要求されるわけではありませんが、物質名や化学名が頻繁に出てきますし、栄養素の吸収や代謝などもほとんど化学反応です。

科目ごとでは、
「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」→生化学全般が出題
「食べ物と健康」→食品学から出題(甘味料の生成だとか、脂肪酸だとかビタミンだとか食品正文だとか)
「基礎栄養学」→消化吸収、代謝など
「応用栄養学」→ホルモンなど
「臨床栄養学」→血液指標や、病態との関わり

など広い分野で化学との絡みがあります。

化学記号を見ただけで拒否反応を示すだとか、化学が大嫌いという場合にはかなり点数を落とすことになると思います。


実務経験を積み勉強する方

仕事先の方にもいらっしゃいますが、栄養士免許を取得し、仕事をしながら管理栄養士国家試験を受ける方がいます。 この場合、当然ではありますが合格率はかなり落ちます。

学校で習った知識も数年と間が開くことで忘れてしまう上、仕事で忙しい中勉強をしなくてはなりません。

例えば第28回管理栄養士国家試験では、合格率は48.9%ですが、その内訳は、管理栄養士課程新卒が91.2%、栄養士課程既卒が19.3% とガクっと合格率が落ちます。

特に栄養士の働く厨房などは、早番遅番などがあり生活が不規則だったり、 勉強のモチベーションを維持できる環境でなかったりします。

個人的には、数年にわたって勉強しても記憶を維持できませんし、モチベーションも維持できないと思うので、 今年受けようと思ったら、その1年力を入れて勉強したほうが良いと思います。


お勧めの参考書

私が国家試験対策として使用していたのは、クエスチョンバンクの管理栄養士国家試験問題解説本です。 それプラス、過去問、今まで学校で配られていた教科書、インターネットです。

基本的にはほとんどクエスチョンバンクの解説本で勉強していました。索引がしっかり充実していて、わからない言葉を調べやすく、また解説にイラストが非常に豊富です。 視覚的にわかりやすい解説がされているため、非常にお勧めの一冊です。


※2015年の国試に向けた最新版が発売されました(7/8日更新)


今まで長々と書いてきましたが、勉強法は多数にあり、人それぞれに合った勉強法があると思います。 他サイト等でも勉強法は紹介されてると思うので、いろいろなものを試し、 合うものを見つけ合格を目指してください。

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