パントテン酸とは?


■パントテン酸とは

パントテン酸は、水溶性ビタミンの一種で、どこにでもある酸という意味で命名されました。
その名前の通り、様々な食品に含まれているので、通常の食事をしている人では不足することはほとんどありません。
パントテン酸は、食事から摂取する他、腸内細菌によってもわずかに合成されます。

性質は中性で安定ですが、酸性、アルカリ性、熱に不安定です。




■パントテン酸の働き

パントテン酸は、補酵素A(CoA)の構成成分として、糖代謝や脂肪酸代謝に関わります
生体内で非常に重要な働きをしていますが、上記したようにどこにでもあるため、
欠乏する事が少なくあまり話題になりません。



■パントテン酸を多く含む食品

パントテン酸は、様々な食品に含まれますが、特にレバー、納豆、鶏肉に多く含まれます。

100g中では、
納豆・・・3.6mg
牛レバー・・・6.4mg
牛乳・・・0.55mg
にんじん・・・0.45mg
とうもろこし・・・0.51mg



■パントテン酸の一日に必要な量

パントテン酸は欠乏症を実験的に再現できないため、推定平均必要量を設定できません。
そこで、食事調査の値から、目安量が算定されています(日本人の食事摂取基準より)

目安量は、成人男性・女性で5mgです。

平成24年度国民健康栄養調査の結果によると、
日本国民のパントテン酸摂取量は、中央値で5.19mgとなっています。

これぐらいの値で欠乏症が出ていないため、この食事摂取基準の値がパントテン酸の目安量となっています。



■パントテン酸の欠乏症や過剰症
パントテン酸が不足すると、細胞内のCoA濃度が低下するため、
成長停止や副腎障害、頭痛、疲労、不眠などが起こります。

しかし実際には、通常の食事を送っていれば欠乏症はほとんど起きません

過剰症についてはほとんど報告されていません。
日本人の食事摂取基準にて、
注意欠陥障害児に、パントテン酸カルシウムと同時に、
ニコチンアミド、アスコルビン酸、ピリドキシンを大量に3ヶ月間にわたり与えた実験では、
一部の者が、吐き気、食欲不振、腹部の痛みを訴えて、実験を途中でやめた

という報告が記載されています。

しかし、耐用上限量を算定するにはデータが十分ではないので、耐用上限量は策定されませんでした。

過剰症の報告が殆ど無いとはいえ、過剰に摂取するのはやめたほうが良いでしょう。

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