食品の保存・水分活性について | 管理栄養士国家試験 食べ物と健康過去問解説


水

こんにちは!先日水分活性についての記事を書いたので、国試の解説もついでに。

食べ物と健康の中では、まあそこそこ見かけるほう。内容も理解して覚えられるタイプなので、点をとっておきたいところです。

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21-55 食品の水分に関する記述である。正しいのはどれか。

(1) 中間水分食品を食べる時は、復水する必要がある。
(2) 冷凍食品では、水分活性が低下するため保存性が良くなる。
(3) 冷凍食品の解凍では、ドリップが出来るだけ多く出るようにする。
(4) 食品の水分活性が低いほど、加水分解酵素による反応は早く進行する。
(5) 水素結合を形成していない水が、自由水である。


答え:2

>(1) 中間水分食品を食べる時は、復水する必要がある。
中間水分食品とは、ジャムや味噌、ゼリー、ドライフルーツ等の食品です。
乾物とは違い、ある程度の水分を含んでいるため、そのまま食べる事ができます。
>(2) 冷凍食品では、水分活性が低下するため保存性が良くなる。
正文です。自由水が氷結し減り、水分活性が下がります。
>(3) 冷凍食品の解凍では、ドリップが出来るだけ多く出るようにする。
ドリップは食肉中の水分であり、出てしまうと肉の水分や水溶性蛋白が減ってしまい食味が落ちます。
そのため、急速冷凍しドリップが少ないように加工します。
>(4) 食品の水分活性が低いほど、加水分解酵素による反応は早く進行する。
結合水は、酵素反応の触媒として利用されないため、水分活性が低いほど抑制されます。
>(5) 水素結合を形成していない水が、自由水である。
ちょっと捻った問題です。自由水も、水分子同士で水素結合しています。
結合水は、食品中の正文と水素結合により結合しています。


23-55 食品と水に関する記述である。正しいのはどれか。

(1)電子レンジで加熱した場合、水のほうが油より温度上昇が速い
(2)水分活性は、食品の結合水が多いほど高い
(3)ハムの水分活性は、豚肉(生)の水分活性よりも高い
(4)食品の最大氷結晶生成帯は、-20℃~-15℃である
(5)冷凍魚の表面に氷衣(グレーズ)をつけるのは、酵素的褐変の防止のためである


答え:1

>(1)電子レンジで加熱した場合、水のほうが油より温度上昇が速い
電子レンジは水分子の運動により加熱されます。
そのため、水のほうが温度上昇は速くなります。
>(2)水分活性は、食品の結合水が多いほど高い
水分活性は、自由水が多いほど高くなります。
>(3)ハムの水分活性は、豚肉(生)の水分活性よりも高い
ハムは食塩が添加されているため、塩との結合水が増え、水分活性が下がります。
>(4)食品の最大氷結晶生成帯は、-20℃~-15℃である
最大氷結晶生成帯は、0℃~-5℃と言われています。
この温度帯を急速に通過させる事で、冷凍による品質の劣化を抑える事ができます。
>(5)冷凍魚の表面に氷衣(グレーズ)をつけるのは、酵素的褐変の防止のためである
グレーズ処理を行うのは、油脂の酸化防止のためです。
表面を氷の膜で覆い、空気が触れないようにします。


24-65 食品の保存に関する記述である。正しいのはどれか。

(1) 容器中の窒素を酸素に置き換えることで、品質劣化を抑制することができる
(2) 冷凍保存では、冷凍焼けを防ぐためにブラインによる処理が行われる
(3)バーチャルフリージングは、0℃~1℃で保持する方法である
(4)冷凍する時は、-1℃~-5℃での滞留時間を短くする
(5)水分活性が0.75以上になると、微生物は増殖しない


答え:4

(1) 容器中の窒素を酸素に置き換えることで、品質劣化を抑制することができる
窒素を酸素に置き換えるのではなく、酸素を窒素に置き換え、品質劣化を抑制します。
(2) 冷凍保存では、冷凍焼けを防ぐためにブラインによる処理が行われる
冷凍焼けを防ぐために行われる処置は、氷衣(グレーズ)づけの処理です。
(3)バーチャルフリージングは、0℃~1℃で保持する方法である
-1℃~-5℃で保持します。
微凍結状態で行う食品保存法で、冷凍より商品の損傷が少なく、冷蔵よりも長く保存できます。
(4)冷凍する時は、-1℃~-5℃での滞留時間を短くする
最大氷結晶生成帯と呼ばれる温度帯で、品質の劣化を抑えるために滞留時間を短くします。
(5)水分活性が0.75以上になると、微生物は増殖しない
1に近づくほど自由水の割合が高まり、微生物が増殖しやすい環境となります。


27-72 食品の保存に関する記述である。正しいのはどれか。

(1)乾燥では、食品中の自由水を増加させる
(2)酢漬けでは、pHを上昇させる
(3)塩漬けでは、結合水を増加させる
(4)MA包装では、包装内の二酸化炭素濃度を低下させる
(5)氷温貯蔵では、食品中の水を凍結させる


答え:3

(1)乾燥では、食品中の自由水を増加させる
乾燥では自由水が減少し、結合水の割合が多くなり保存性が向上します。
(2)酢漬けでは、pHを上昇させる
pHを低下させます。
(3)塩漬けでは、結合水を増加させる
水分が塩分と結合し、結合水が増えます。
(4)MA包装では、包装内の二酸化炭素濃度を低下させる
MA包装では、二酸化炭素濃度を上昇させ、呼吸作用を抑制することで保存性を高めています。
(5)氷温貯蔵では、食品中の水を凍結させる
氷温保存は、0℃~-3℃の温度域に食品を保存する方法で、凍結しない段階で保持します。

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