グレープフルーツと薬の相互作用について

こんにちは!今日の更新は、食品と薬の相互作用についてです。

食品と薬の相互作用について話をすることになったので、自習のためにまとめてみました。

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食品と薬の相互作用とは?

食品と薬の相互作用とは、摂取した飲食物が薬の効力や副作用を増強したり減弱したりする現象のことです。

このメカニズムは大きく分けて二つあり、吸収や代謝の過程に作用し、薬の濃度を変えてしまうものを薬物動態的相互作用と言います。

一方、薬の血中濃度に関係なく、食品成分が協力的または拮抗的に影響することで起きるものを薬力学的相互作用と言います。

薬物動態的相互作用の有名な例はグレープフルーツとカルシウム拮抗薬の相互作用です。薬力学的相互作用では、納豆とワーファリンが有名です。

食品と薬の相互作用はかなり数多くの種類、組み合わせがあり、全てを把握するのは容易ではありません。

今回の記事では、特に有名なグレープフルーツと薬ついて詳細を書いていこうと思います。

グレープフルーツとカルシウム拮抗薬

カルシウム拮抗薬とは、血管のカルシウムチャネルを阻害し、血管拡張作用を示す薬です。血管拡張作用があるということは、血管を広くし血圧を下げたり、狭心症の改善に用いられたりします。

このカルシウム拮抗薬を使用している場合に、グレープフルーツは禁忌とされています。

口から摂取した薬物は、主に小腸から門脈を介して吸収され、肝臓を通って各組織へ分布します。

薬物は肝臓で主に代謝されます。グルクロン酸抱合などの代謝経路のほか、シトクロムP450(CYP)という酵素が薬物の代謝を行っています。

CYPは肝臓以外にも小腸上皮細胞にも存在します。小腸上皮細胞に存在するのは、CYPのなかでもCYP3A4という種類です。CYP3A4の代謝を受ける薬は、小腸で代謝を受ける前提で濃度が調整されています。

そして、グレープフルーツに含まれているフラノクマリン類という化合物は、CYP3A4の働きを阻害してしまいます。なのでグレープフルーツを摂取すると、フラノクマリン類によりCYP3A4が阻害され、想定していたよりも多くの薬物が血中へ入ることになります。

つまり、カルシウム拮抗薬の作用が増強してしまうということです。

カルシウム拮抗薬以外の薬は?

グレープフルーツで特に有名なのはカルシウム拮抗薬ですが、他の薬でもグレープフルーツの相互作用が発生することがあります。

こちらは国立健康栄養研究所のグレープフルーツと薬の相互作用についてまとめた表です。

グレープフルーツと併用することで、血中の薬物濃度が変わるということは他の薬でも確認されています。

ただし、実際に効果としてどうなのかという報告が少ないため、カルシウム拮抗薬以外はあまり有名でないのだと思います。

グレープフルーツジュースを禁止するのはなぜ?

こちらはカルシウム拮抗薬の添付文書ですが、グレープフルーツジュースと記載されています。

グレープフルーツではなくてなぜグレープフルーツジュースなのか不思議ですね。

こちらは柑橘類に含まれるフラノクマリン類についての表です。グレープフルーツやグレープフルーツの交配種に多く含まれているのがわかります。

もうひとつ特徴的な点として、皮に桁違いに多く含まれているという点があります。

グレープフルーツジュースを工業的に作る場合、皮ごと果汁を絞ります。皮に多いフラノクマリン類がジュースに溶けだすため、果肉よりもジュースのほうが相互作用が発生しやすくなります。

とはいえ、グレープフルーツの果肉でも相互作用の報告はあるため、カルシウム拮抗薬服用中は食べないほうが良いと思います。

まとめ

かなり難しい感じの内容になってしまいました。すごく簡単にまとめると、グレープフルーツに含まれる化合物が、カルシウム拮抗薬の代謝に必要な酵素を阻害するため併用しないでください、ということです。

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