アルコールと薬の相互作用について

こんにちは!今日の更新は、アルコールと薬の相互作用についての話です。

薬とアルコールを合わせてはいけない・・・、というのは皆さんご存知かと思います。しかし、わかってはいても付き合い等で飲まないわけにはいかない場合もあると思います。

また、薬を継続して飲んでいる人は、アルコールは一生飲めないのか?という話にもなります。お酒が好きじゃない人にとっては気にならないと思いますが、お酒が好きな人にとっては薬を飲む限り一生お酒を飲めないというのは厳しいでしょう。

そんなアルコールと薬の相互作用について書いていこうと思います。


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アルコールの作用

まずアルコール自体の作用を簡単に説明しておきます。

アルコールの作用は様々ありますが、薬との相互作用を考える上で大事なのは、中枢神経抑制作用です。運動性の低下や眠気、記憶力の低下等の作用があります。

これはアルコールを飲んだことがある方なら身を持って経験していると思います。

この作用は、血中に入ったアルコールの作用と、アルコールの代謝でできるアセトアルデヒドの作用によります。

アルコールと薬の相互作用について

アルコールと薬の相互作用は、大きく分けて2パターンあります。

まず、アルコール自体の作用と薬物の作用が合わさり作用が増強する、というもの。

もうひとつは、アルコールにより薬物の代謝に変化が生じる、というものです。

併用することで作用を増強する薬

アルコールが中枢神経抑制作用があるというのは先程話したとおりですが、同じような効果を持つ薬があります。

例えばベンゾジアゼピン系薬(睡眠薬等)や抗ヒスタミン薬(かぜ薬)などです。飲むと眠くなるような薬ですね。

アルコールのもつ中枢神経抑制の効果と、薬のもつ中枢神経抑制効果が合わさって、行動できないほどの抑制効果が出たり、意識を消失したりする恐れがあります。

どれぐらいの量と一緒に飲むと危険か?というと、個人差が大きすぎるためよくわかりません。

例えばコップ一杯のビールで酔う人もいれば、酔わない人もいますよね。

この二人が睡眠薬を飲んだとしたら、同じコップ一杯でも酔った人のほうが危なさそうです。

アルコールに弱い人のほうが、少ない量でも危険性は高いと思われますが、具体的にどれぐらいの量なのかというのはわかりません。

アルコールによる薬物の代謝の変化について

次にアルコールによる薬物代謝の変化について。こっちはすごく難しいです。

まず、アルコールの代謝する方法は大きく分けて2つあり、アルコール脱水素酵素による代謝と、CYPと呼ばれる酵素による代謝があります。アルコールの代謝を図にしてみました。

アルコールの代謝 画像

まず体内に摂取されたアルコールは、血中に入りアルコール脱水素酵素という酵素で代謝されます。90~98%ぐらいはこの酵素で代謝されますが、アルコールをたくさん飲むような人は、薬物代謝酵素であるCYPも使うようになります。

次に、アセトアルデヒドというものができます。これは非常に有害で、発がん性も高い物質です。二日酔いの原因物質とも言われています。これはアルデヒド脱水素酵素という酵素で代謝され、安全な酢酸になり体の外へ排泄されていきます。

また、いわゆるお酒が弱い人、ちょっと飲んだだけで顔が赤くなってしまったり、激しい吐き気や頭痛が起きる人っていうのはアルデヒド脱水素酵素が少ないと言われています。アルコールの代謝はこのような形で行われています。

上記の図のように、アルコールをたくさん飲むような人は、薬物代謝酵素であるCYPの活性が上がります

CYPの活性が上がるということは、薬を代謝しやすくなるということです。薬が代謝しやすくなると、薬の効きが悪くなったり、代謝産物が有害な薬では有害効果が出やすくなります。

アセトアミノフェンが有名で、添付文書にも記載されています。

また、他にもこういうパターンもあります。

アルコール 薬 同時服用 画像

アルコールと薬を同時に服用した場合の変化ですね。アルコールがたくさん入ってきて、アルコールの代謝にCYPを利用するようになると、CYPがアルコールと薬物の両方を処理することになります。

そうすると、薬物の処理が遅れて血中薬物濃度が上がるという現象が起きます。

この作用機序により、多くの薬と相互作用が発生する可能性があります。が、これもどれぐらいの量で相互作用が発生するかはよくわかりません。

いくつか論文を探してみたところ、体重1kgあたり、0.5~1.0gのアルコールで検討していることが多かったです。それぐらいの量で、血中薬物濃度の上昇はあったりなかったりという感じ。

軽めのコップ一杯・・・、ぐらいなら影響が起きない可能性もありますが、飲まないほうが良いのは間違いありません。

まとめ

以上の話をまとめると、まず中枢神経を抑制する薬とは特に一緒に飲まないほうが良いということ。

また、他の薬についても、広く相互作用が発生する可能性があり、その可能性は飲む量が多ければ多いほど上がります。飲まないのが最善だし、仕事の都合等で飲まなければならないとしても少ないほうがより良いでしょう。

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