鉄鍋や鉄瓶で鉄分は摂取できるのか?

こんにちは!今日の更新は、鉄鍋や鉄瓶で鉄分は摂取できるのか?というテーマです。

鉄分は女性に不足しがちな栄養素ですが、食事から摂ろうと思うと意外と難しい栄養素です。

最近使われなくなってきた鉄製品ですが、鉄分を摂れるという話があるので調べてみました。

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鉄鍋とステンレス鍋でひじきの鉄分が9倍変わる

ニュース等で見た方もいらっしゃるでしょうか。ひじきは鉄分の豊富な食品としてよく挙げられていましたが、実はそうでも無い事が判明しました。

食品の栄養価については文部科学省の出している「日本食品標準成分表」が大本になっています。数多く出版されている食品成分表は、ここから項目を削減して見やすくしたり、画像を追加して見やすくしたりしたものです。

この食品成分表は現在五年ごとに改訂されていて、この記事の投稿日では2015年版が最新となっています。

ひじきは2010年版の食品成分表までは、乾燥ひじき100gあたり55.0mgの鉄分が含まれているとされていました。が、2015年版の改訂にて100gあたりの含有量は6.2mgまで減少しました。

この差の原因が、ひじきを鉄鍋で茹でたかステンレス鍋で茹でたかの差になります。ひじきは茹でてから乾燥させており、その際鉄鍋から溶け出た鉄分がひじきに含まれていたわけです。

ちなみに、包丁が鉄かステンレスかでも結構な差が出るらしく、切り干し大根を切る包丁を鉄包丁からステンレス包丁変えたところ、100gあたりの鉄分が9.7mgから3.1mgになってしまったとのこと。

包丁だけでそんなに変わるのか・・・とびっくりしますが、かなりの影響が出るようです。

どれぐらいの鉄が摂取できるのか

国内の研究では、岩手大の及川桂子教授の研究が有名でしょうか。


今野 暁子 及川 圭子 調理中に鉄鍋から溶出する鉄量の変化 日本調理科学会誌 Vol.36 No.1(2003) 42p

研究によると、調理時間が長いほど溶出量が多く、また食酢やケチャップなどの酸で溶出量が増えるとのこと。油を使うと、溶出は抑えられるそうです。どれぐらいの量が溶け出るのかというのは、調理法や使う調味料によって差が激しいので一概にいくつとは言えませんが、鉄分補給の助けにはなりそうです。

上記の研究では鉄瓶で湯を沸かした時の鉄分についても書かれており、およそ0.2ppm弱とのこと。0.2ppmということは、例えばコップ1杯200gとして0.04mgの鉄分です。一日の飲水量1.5Lぐらいを全部鉄瓶で沸かして飲んで0.3mgほど。

少ないといえば少ないですが、過剰症になる心配はなさそうです。

鉄としての質は?

ちなみに鉄分は、吸収しやすい二価鉄と、吸収しにくい三価鉄に分かれます。鉄鍋、鉄瓶から溶出する鉄は、吸収しやすい二価鉄であるとのこと。

鉄欠乏性貧血のラットを対象にした研究でも、貧血改善効果があると示唆されており、調理器具からの鉄でも、鉄分補給として問題は無さそうです。

過剰の心配は?

鉄は過剰に摂ると臓器に沈着しダメージを与えることがあります。ただし、必要量以上の鉄は体の方で吸収を抑えてくれるので、調理器具を鉄製にしたぐらいでは過剰症にはならないと思われます。

鉄剤の服用にあわせて鉄鍋、鉄瓶、鉄包丁を使用し、さらに鉄の溶出が多い酸味のある煮物料理ばかり作る・・・、ぐらい偏れば過剰症も起きるかもしれませんが、そうでもない限り大丈夫でしょう。

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