桜餅の葉っぱは食べられる?毒があるってホント?【管理栄養士の解説】

2019/06/01

食品成分関連

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こんにちは!今日の更新は、桜餅の葉っぱは食べられる?というテーマです。

桜餅は桜の葉で包まれていますが、桜の葉は日常的に食べる食材ではありません。

食べても良いのか?また、健康には良いのか?という点が気になります。

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食べるのは一般的?

そもそも桜の葉を食べるのは一般的なのでしょうか。

同じように葉っぱで巻く餅で、柏餅がありますが、柏餅は葉が固く食べるのは一般的ではありません。

一方で、桜の葉は香りが良く葉もやわらかいので食べる人と食べない人で分かれます。

こちらのサイトで読者を対象に行ったアンケートでは、「食べずにはずす」と答えた人はわずか16%だったとのこと。

59%の人が食べると回答し、食べたり食べなかったりという人が25%だったようです。

筆者の私も食べたり食べなかったりします。

桜餅を作っているお店でも意見が分かれ、
桜の葉まで食べると香りが強く、塩味も強いので餅の味が楽しめない
葉を一緒に食べて美味しいように味を調整している
など様々な意見があるようです。

桜の葉の成分

日本では、文部科学省が主要な食品の調査を行い、食品成分表として公開しています。

桜の葉の塩漬けについては残念ながら載っておらず、ビタミンやミネラルの含有量は不明です。

桜の葉の成分で一番特徴的なのは、独特な香りの成分でもある「クマリン」という化合物です。

また、塩漬けされているため塩分も高めです。食べる事を考えると、塩抜きはしっかりされている方が良いですね。

クマリンとは?

植物は酸化ストレスや、植食性動物による食害、傷害から身を守るために様々な成分を作り出しています。

その中の成分の一つに、クマリンがあります。正確にはクマリンの前駆体として含まれており、塩蔵することでクマリンとなり香りを発するようになります。

クマリンは抗酸化作用や抗菌作用、血液の抗凝固作用などを持ちます。血を固まりにくくする薬でワーファリンという有名な薬がありますが、このクマリンを基本骨格としています。

多少では特に健康に影響することはありませんが、日常的に多量に摂取すると肝毒性や腎毒性を示します。この成分が含まれているため、桜の葉には毒があるなどと言われています。

食品中のクマリンはあまり問題になりませんが、成分が濃縮されているサプリメントに含まれていると問題で、クマリンが含まれていることで販売停止になったり、注意喚起されたりするサプリメントもあります。

上記のような問題があるため、日本では食品添加物として認められていません。とても良い香りがするので、香料として優秀そうなんですけどね。

桜の葉は食べて大丈夫?

クマリンは確かにあまり体に良い成分ではありませんが、桜餅の葉に含まれている程度なら、食べても問題ありません

クマリンで問題になるのは上で書いたようにサプリメントに含まれていた場合ぐらいだと思います。

まとめ

桜餅の葉は食べても食べなくても、健康には特に影響を与えません。

塩漬けなので、塩分を控えている人は食べないほうが良いかも。

一般的には、食べている人が多いみたいですが、味や香りがとても強いため、桜餅の味を楽しみたい場合ははずしたほうが美味しく食べられるかもしれません。

自己紹介


とっぽ
高校で調理師科を卒業し、調理師免許を取得。管理栄養士学科を卒業し、管理栄養士免許・栄養教諭一種免許を取得しました。現在は都内某所の施設に勤務しています!どうぞよろしくお願い致します。

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