納豆を食卓に取り入れたい5つの理由

2022/07/31

栄養学

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今日の更新は、納豆についてです。

最近、納豆を頻繁に食べるようにしてみました。今までも全く食べていないわけではなかったのですが、最低でも週1回以上は必ず食べると決めました。

よくよく考えると、納豆ってあらゆる面で非常に優れた食品です。

納豆は他国には無い優れた食品なので、日本に住んでいる皆さんにはぜひとも食卓に取り入れてほしいなあと思います。

ということで、納豆を食卓に取り入れたい理由を5つ書き出してみました。これを読んで、ぜひ納豆を食べる習慣をつけてみてください。

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納豆は栄養価が高い

納豆を食卓に取り入れたい第一の理由として、栄養価が高いことが挙げられます。

納豆は大豆を納豆菌により発酵させた食品です。もとが大豆なので、大豆由来の栄養があります。大豆自体が栄養豊富なので、それを引き継いで納豆にも豊富な栄養があります。

どのような栄養があるか書き出してみましょう。

良質なたんぱく質を含む

納豆は植物性でありながら、動物性に劣らない良質なたんぱく質を含みます。それもあって、畑の肉とかよく呼ばれていますね。

良質なたんぱく質について意味がわからない方もいると思うので、たんぱく質について軽めに解説してみます。

たんぱく質はアミノ酸が結合した化合物です。たんぱく質は食べると分解・吸収されアミノ酸として利用されます。吸収したアミノ酸は、体の中で再びたんぱく質として再合成します。

アミノ酸には20の種類があります。人体では合成できないアミノ酸も存在していて、必須アミノ酸と言います。必須アミノ酸は外から摂取しないといけません。

たんぱくの質の良さとは、この必須アミノ酸の含有バランスが良いか悪いかで決まります

アミノ酸の総量ではなく、バランスで質の良し悪しが決まります。同じたんぱく質でも、原材料まで分解したときに偏りが大きいと再合成するときに困りますからね。

植物性のたんぱく(米とかとうもろこしとか)は質が悪いものが多く、動物性のたんぱくは質が良いものが多いです。

ただし、納豆は植物性の中でも必須アミノ酸の含有バランスが良く、質の良いたんぱく質と言えます。

体に良い脂質を含む

脂質を解説した画像

次に脂質について。納豆は、体に良い脂質を含んでいます。さて、体に良い脂質とはなんでしょう。

脂質は体に必須の栄養素ではありますが、摂りすぎると動脈硬化を引き起こしたり、体重増加を引き起こしたり、体に悪影響を及ぼすことがあります。

そして健康への影響は、量だけでなく脂質の種類というものが関与します。

脂質は、グリセリンという物質に、3つの脂肪酸が結合してできています。グリセリンはどの脂質も共通して持っていますが、脂肪酸はさまざまな種類があり、健康への影響もそれぞれ違います。

脂肪酸は大きく分けると、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸という種類に分けられます。

不飽和脂肪酸はさらに一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられ、多価不飽和脂肪酸はn-3系とn-6系に分けられ、n-3系の中には有名なDHAやEPAがあり…、と細分化されていきます。

細かいことを言うと色々ありますが、ざっくりいうと、飽和脂肪酸は動脈硬化を促進させるなど、体にとって悪い効果があり、不飽和脂肪酸は動脈硬化を減らしたり血圧を下げたりと、体にとって良い効果を持ちます

そんな体にとって良い効果を持つ不飽和脂肪酸が、納豆には豊富に含まれています

食物繊維を含む

納豆は植物性の食品なので、食物繊維を含んでいます

おかずに相当する食品には、肉や魚、卵がありますが、いずれも食物繊維を含みません。

食物繊維は不足しやすく、また食物繊維の摂取量が低すぎると大腸がん前立腺がんのリスクが上がります。

普通は副菜の野菜から食物繊維を摂取しますが、納豆を取り入れるとおかずからも食物繊維を摂取することができます

微量栄養素を含む

納豆は微量栄養素も豊富に含んでいます。ミネラルでは鉄やカリウム、ビタミンではビタミンB2、ビオチンは肉と比較しても高い数値です。

他のミネラルやビタミンについても、肉と同等のレベルで含まれており、微量栄養素にも優れています。

全体的にバランス良く含まれているのが良いところですね。

納豆を食べると死亡リスクが減る

様々な面で栄養価に優れる納豆ですが、そんなこともあってか納豆を食べると死亡リスクが減るという研究があります

一時期SNS等で「納豆を食べることで死亡率10%減少」というワードで話題になっていました。こちらの記事で解説しましたが、納豆を継続的に食べていると死亡リスクが減るという研究があります。

国立がん研究センターの研究になります。リンクはこちら

発酵性大豆食品(納豆や味噌)を1日50g以上食べる群で、総死亡のリスクが10%減少するという結果になりました。

この研究では、肉や魚、エネルギーの数値などの交絡因子を調整しています。交絡因子の調整というのは、統計学的な処理のことですが、以下のような概念です。

例えば納豆を食べれば、肉や魚の摂取量が減ったり、一日の摂取エネルギーが減ったりするかもしれません。そうすると、それが理由で死亡率が減るかもしれません。

それが理由なら、納豆じゃなくても例えば卵でも良いんじゃないかという話になります。

こういったものを交絡因子と呼びますが、統計学的な処理で予想がついている交絡因子の影響を取り除いた上で、総死亡のリスクが10%減少したということです。

現実には、納豆を継続的に食べれば肉の摂取量は減るだろうし、死亡リスクは10%以上に減少する可能性があります

肉の食べ過ぎが健康上悪いというのは、複数の研究で示唆されています。例えば、国立がん研究センターの研究で、植物性たんぱく質の摂取割合が多いほど死亡リスクが低いという研究があります。

WHOの附属機関である国際がん研究機関(IARC)の報告で、の加工肉や赤身肉におそらく発がん性がある、というものもあります。

納豆を主菜として取り入れることで肉の摂取量を減らせれば、健康に良い影響を与えると考えられます。

調理が楽でアレンジが効きやすい

健康に優れた食品とは言っても、普通から同じものばかり食べていたら飽きてしまいます。

しかし納豆は、味のアレンジが効きやすく飽きづらいという長所があります

普通にご飯にかけても良いし、ネギや大葉などの薬味を入れたり、キムチを入れて辛くしたり。

トーストに納豆とチーズをあわせて納豆チーズトーストも美味しいです。

ネット上で納豆のアレンジを調べれば出てきますが、かなり幅広いアレンジがあります。

料理に継続して取り入れても飽きづらいというのは、納豆の持つ強みです。

納豆は安い

健康に良く、アレンジの幅の広さで飽きづらい・・・、さらには、納豆は安いという特徴があります

3パックをひとまとめにした商品が多いですが、コンビニで買っても100円、スーパーのセールでは70円もあれば買えます

1食で1パック、食べる量が多い人では2パックぐらい食べるかもしれませんが、いずれにしても安価です。

近年インフレによる物価高が続いており、家計を切り詰めたい家庭も多いのでは。

納豆もいずれインフレの煽りを受けて値上がっていくかもしれませんが、元が安いので相対的に安いのは変わらないでしょう。

納豆は保存性が良い

上記だけでも食卓に取り入れるには十分な理由ですが、肉や魚等の生鮮食品と比べて保存性が良いという利点もあります。

納豆は購入してから、1週間ぐらい冷蔵保存が効きます。肉や魚よりも、長い期間保管できます。

また、納豆は冷凍も可能な食品です。冷凍した場合は1ヶ月ぐらいは美味しく食べられます。空気に触れさせない等保存方法を工夫することで、それ以上の期間でも美味しく食べられます。

セールで安い時にある程度まとめて買っておくのも良いでしょう。

納豆をぜひ食卓へ

納豆は健康に良い上に、アレンジが効いて飽きづらく価格も安い・・・、もはや食卓に取り入れない理由がありません。

特に肉の摂取が多い方には強くオススメします。

上でも書いたように、肉食の食生活は健康に悪いことを示唆する研究があります。

肉の摂取量が多い方は納豆を食べ、かわりに肉の摂取量を減らすと、より良い健康効果が得られると思います。





記事をお読み頂き、ありがとうございました。

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自己紹介


とっぽ
高校で調理師科を卒業し、調理師免許を取得。管理栄養士学科を卒業し、管理栄養士免許・栄養教諭一種免許を取得しました。現在は都内某所の施設に勤務しています!どうぞよろしくお願い致します。

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