AI化で管理栄養士の仕事は将来なくなるか?

2022/03/03

その他

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AI化の時代に管理栄養士は生き残れるか?画像

こんにちは!今回の記事は、管理栄養士の仕事とAI化についてです。

近年様々な分野において人工知能(AI)が活用されるようになっています。

便利になる反面、AIが作業をする事で人手が必要なくなり失業してしまう人も出てきます。

今までの歴史でも、産業革命による仕事の機械化や自動化により職を失う人は出ており、そうした失業者たちは別の産業で労働を行う必要がありました。

人工知能やロボット技術の発展は、第四次産業革命と呼ばれており、人々の暮らしや仕事に大きく影響を与えると考えられます。

ではそんな中で、管理栄養士という職はどうなるのでしょうか。

現場での実際の仕事経験も踏まえ、考えてみます。

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管理栄養士の仕事とは?

AI化の話の前に、そもそも管理栄養士の仕事にはどのようなものがあるのか考えてみます。

管理栄養士の仕事は、食や栄養に関わる仕事です。食や栄養は、人の一生において全ての期間で関わります。すなわち、胎児から始まり、誕生・成長し亡くなるまでです

順を追って仕事例を考えると、妊産婦に対しては赤ちゃんやお母さんが健康に過ごすために、適切な栄養管理方法の普及、指導。産婦人科や行政による栄養指導があります。

産婦人科の病院に勤めていれば、病院の厨房管理の仕事もあるでしょう。

誕生後の乳児期には母乳栄養や調乳指導、離乳食の指導等があります。

幼稚園、保育園では厨房管理や、食育などの仕事があります。

小学校入学後も、学校給食の管理や栄養教諭による食育の仕事があります。

成人に対しては社食や飲食店の管理、特定保健指導のような仕事があります。

高齢者に対しては、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの管理栄養士として、厨房管理、栄養管理、栄養指導等の仕事があります。

上記のようなライフステージに合わせた仕事以外にも、ライター業・美容・食品開発・スポーツ栄養などの業種があります。

すべての年代層に必要なだけあって、非常に幅広い仕事があります。

ちなみに筆者は介護老人保健施設に勤めており、高齢者の栄養管理や厨房管理を行っています。

AI化できそうな仕事

オンライン指導画像

さて、やっと本題ですが上記の仕事の中から、どのような仕事がAI化できそうでしょうか。

これは個人的な考えではありますが、特に栄養指導に関する部分は、多くがAI化できると考えています。

栄養指導というのは、個人の食環境に合わせて行う必要があり、感情にも寄り添いながら実施しないとうまくいきません。

なので普通に考えればAI化が難しそうにも感じられるかもしれません。それでも筆者がなぜAI化できそうと考えているかというと、アプリやパソコン上で完結することが可能だからです。

栄養指導は現在、新型コロナの流行もありテレビ通話等や電話等で行う場合があります。

もちろん、対面しているほうがお互いの信頼関係も築きやすく、栄養改善の成功率も上がります

しかし、感染対応の事情があるとはいえテレビ通話等で実施できるということは、AI化の余地は十分にあると考えられます

基礎的な身体データや病歴等を入力、日々の食習慣はアンケート方式か、画像解析をAIに行わせます。

集約した利用者データから問題点を抽出し、科学的根拠に基づいた改善方法を利用者に提供します。

提供したあとは、結果をフィードバックしまたデータを集めます。どのような手法ならうまくいくのか、逆にどうするとうまくいかないのか、という情報を集め手法をアップデートしていきます。

このようなシステムが、アプリで簡単に使えるようになれば、人が栄養指導をする必要性も薄れ、しだいにAIに仕事を奪われていくのではないかと思っています。

もうひとつ理由があり、あまり言いたくない事ではありますが、管理栄養士の知識レベルに非常にバラツキがあります

個人的には栄養指導に携わるなら、少なくとも日本人の食事摂取基準ぐらいは読み込んでいてほしいなあと思います。

しかし、同業者と話をする機会はよくありますが全く見ていないような人が結構います。

栄養指導は、担当する管理栄養士の力量によって改善効果のバラツキが大きいので、そういう面でもAI化のメリットがあるように感じます。

もちろん管理栄養士にも凄い人はいて、そういう人の栄養指導であれば機械的なAIによる指導よりも高い改善効果があると思いますが・・・。

AI化が難しそうな仕事

厨房画像

栄養指導はAI化できるのではないか、という話でしたが、逆にAI化が難しそうな仕事にはどんなものがあるでしょうか。

筆者としては、特に厨房関連業務はAI化が困難だと思います。

厨房関連業務とは、献立作成・発注・納品管理・在庫管理・労務管理・食数管理のような業務です。

こういった業務は統一性がなく、やり方も施設によってバラバラなためAI化が困難だと考えられます。

献立作成や発注は、大きい委託会社であればある程度自動化を進めていると思いますが、それぞれの地域や現場に合わせて行事食を入れたり、制限食を組み込んだりする必要があり一定の人手が必要になります。

納品管理や在庫管理業務は、倉庫整理のような肉体労働があるので、これもAI化が困難です。

食数管理というのは、食事形態の変更や相談があった時の対応や、新規の食事開始の処理、終了の処理などの仕事です。

食札の作成や厨房内にある食数ボードの変更、厨房職員への連絡、場合によっては変更された食事の準備等、人の手を介する部分が多く、AI化が困難です。

管理栄養士の需要について

管理栄養士は毎年およそ一万人の合格者が出ており、供給過多なのではという声もあります

これについては確かなデータがあるわけではありませんが、自分の今までの経験としては、管理栄養士は余っている印象です。

なぜそう感じるかというと、厨房職員と管理栄養士業務の職員の募集をかけると、厨房職員はほとんど応募が来ないのに、管理栄養士業務の募集には必ず複数名の応募があるからです。

管理栄養士の行う業務の中で、肉体労働寄りな業務は人気がないので、事務系の職場に応募が偏りやすい状況となっていると思います。

今後管理栄養士が生き残っていくには?

管理栄養士の業務の中で、AI化が進みそうな分野と、そうではない分野の仕事がありますが、全体としては仕事は減り管理栄養士の需要も下がってしまうのではないかと考えています。

また、管理栄養士の需要が伸びない中、毎年一万人程度合格しており、供給過多となっていないかも懸念事項です。

ただ、このような状況は管理栄養士に限った話ではありません。総務省の情報通信白書によると、現在の就業者の約半分が代替可能と試算されています。

そんな中で管理栄養士がこのさき生き残っていくには以下の2点が大事になるでしょう。

まず一つは、職に困ったときには厨房業務などの肉体労働をする覚悟を持つこと

厨房業務は物理的な作業を伴う作業で、AIやロボットが導入されても完全に人手を排除するのは困難と考えられます。

厨房業務がこなせれば、AI化が進み事務作業の需要が減少してきても、職に困らないでしょう。

そしてもう一つは、IT知識を高めること

事務作業がAI化されたとしても、栄養の知識が無い方向けへインターフェースが整備されていない可能性も考えられ、AI化された事務作業を管理する仕事の需要が生まれる可能性があります。

そうした未来へ備え、IT系の知識は身につけておいて損はないでしょう。

まとめ

管理栄養士の業務の中でも事務作業メインの仕事は人気があります

しかし、AI化で雇用が減っていくのは、そういった事務作業の部分だと思われます。

そういった時代でも生き残るために、専門性をより高め、IT系の知識を取り入れる等時流に乗っていく必要があるでしょう。

自己紹介


とっぽ
高校で調理師科を卒業し、調理師免許を取得。管理栄養士学科を卒業し、管理栄養士免許・栄養教諭一種免許を取得しました。現在は都内某所の施設に勤務しています!どうぞよろしくお願い致します。

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